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お茶漬け観劇記録

色んなお芝居やイベントに首を突っ込んだりしてます。覚えておきたいこと、忘れたくないことをとりとめもなく置いておく場所。

舞台『INFERNO-インフェルノ-』 観劇(追記したよ)

観劇記録

CLIEさんの舞台『INFERNO-インフェルノ-』を東京ドームシティ シアターGロッソにて観劇してきました。

追記するといってしてなかったんでちょろっとこの色で追記してます。

 

基本公演情報

CLIE制作 舞台『INFERNO-インフェルノ-』

 

公演期間:9/3~9/11 東京ドームシティ シアターGロッソ

原作・脚本:高殿円

演出:西森英行(Innocent Sphere)

 

cast

リッカ役: 植田圭輔
ノエル役: 平野良
サーシャ役: 藤田玲
クラウド役: 山内圭輔
スネーク役: 桑野晃輔
ウィウィー役: 唐橋充
オリーブ役: 藤原祐
ブラック・サンタ役: 中村龍介

 片桐康志役:六本木康弘

アンク役:新田健太

 

小笠原竜哉
湯浅雅恭
石上龍成
石田颯己
坂本和基
竹中凌大
中下伊織

 

あらすじ-----------------

皇暦235年、謎の奇病”人形病(ドール病)”の流行により、旧東京はマフィアが群雄割拠する暗黒街と化していた。

ロシア系マフィア、コーザ・ファミリーの御曹司として育ったリッカと、幼い頃、”血の儀式”で親子縁組みをし、リッカの”息子”となることで命を救われたノエル。

以来、ノエルはリッカの傍らをひと時も離れず仕えているが……。

 

「その絆は幸いか災いかー。」

 

二人の血より濃い”親子”の絆の物語。

引用元:講談社ARIA公式ページ

 

初日初演観劇してきました。

もう何よりもアクションがすごい。さすがJAE…惚れ惚れします。

平野さんがこんなに動いてるのも初めて見た気がする。

割りとなんでもスマートに涼しい顔をしてやりきってしまうイメージがあったから、今回本当に後ろから見たら襟足ぐっしょりでこんな汗かいてるの初めて…と観ていて思いました。

 

 

▼お話の内容

複雑なので割愛。

ベースは原作1巻のクリスマスのお話。

そこに2巻最後のノエルの過去やブラックサンタ+αで今後原作で出てくる展開なのかな?と言った感じ。

私本誌は追ってないので本誌がどこまで進んでいるのかは知りませんあしからず。

いやでもしかしよく混ぜたな…って感じがしました。

原作が2巻しかまだ出てない話が全然進んでいない中での舞台化だったので心配していたのですが、綺麗にクリスマスの話に絡めて混ぜ込んでいたなと思います。

多少のムリはご愛嬌といった感じですが、明らかにムリがある展開もなかったような気がします(あと数回みて変わる可能性もありますが)

2巻までに出てきていない内容としてはリッカとサーシャの関係性、ブラックサンタの正体、ノエルのはっきりとした出自…あたり?あぁあとオリーブの過去かな…?

ウィウィーの過去については原作1巻がおぼろげで微妙…がっつきすぎて家族を亡くしたっていう表現ありましたか…。

序盤は世界観の説明とキャラクター紹介(的なストーリー)で、後半はアクションメイン。

最初の方に説明的なセリフが多くくるのでダレたように見えてしまいますが、後半のコーザファミリーの幹部を決めるゲームが始まる辺りぐらいからは物語の場面転換もストーリーも一気にスピーディになるので、ジェットコースターな気分です。

ロシアンルーレットの下りは誰も死ぬわけ無いと分かってても、息を呑むような緊張感があってすごく良かった…!!

 

全編通してのテーマはリッカとノエルの絆のように見えたので、そこだけを見ていけば話に置いて行かれることはないかもしれません。

色々キャラクターが濃いのであちらこちらを見ていると混乱するかも。

でも好きなキャラや俳優さんがいれば、その人を主軸にして見てもまた別のストーリーが見えてきて面白いかもしれませんね!

何度か見ると見方が変わりそうな気がします。私は次回はオリーブ視点で観たい。

 

 

▼キャラクター

濃すぎるほどのキャラクターとそして演じる俳優さん達。

全員が濃い、全員が曲者、っていう脅威のラインナップ。

 

 

▽リッカ(植田圭輔さん)

ノエル役の平野さんとの身長差が絶妙ですごい。

片足にハンデのあるキャラなので、常に杖をついて足を引きずっているんですが、すごい変なとこの筋肉攣りそうだなって思ってみていました。

カーテンコールまであのキャラクターを演じきったのは素晴らしいと思います!

動ける人(アクションできる人)なのに動かないってしんどかったんじゃないかなと。

ノエルの前で見せるワガママな子供っぽい表情と、サーシャたちと向き合う時の大人な表情の切り替えや落差がすごい良かったです。

あとマント?外套?のような衣装がとてもかわいい。

 

▽ノエル(平野良さん)

今回の頑張った大賞。

スタートからラストまでひたすら動き続けるリッカの息子役。

最初と最後にリッカのお願いでガチョウとカニをとりに行くシーンがあるのですが、そこで途中からおんぶ紐のようにガチョウとカニを背負うのめちゃくちゃ可愛かったです。

アクションをあまりやるイメージがなくて、多分私も初めて見た?かな?って感じでした。

衣装の裾が長いので蹴り技をした時の美しさが半端ない。あれは観てほしい。

武器がナイフなので動きを大きく見せないといけない、という風にイベントで仰ってたのですがそのおかげで多分普通の倍以上の動きだったんじゃないかなと思います。

あまりにもがんばるから、裾に捌けると共演者が抱きしめてくれるそうです(笑)

給仕する時のエプロン姿や所作もすごく素敵なのでこの辺りも観てほしいポイント。

 

▽サーシャ(藤田玲さん)

めっちゃ怖くて強そうなお兄ちゃん。

今回のお話の軸となる事件の首謀者?です。

途中で死んだように見せるシーンがあるんですが、原作ではそんなシーンないので「えっまじで?死ぬの?」ってホンキで思ってしまった。生きてました。

兄弟殺しの話が2巻のラストにあったので、リッカとサーシャの関係性については多分今後原作で描かれる部分なのかな。

シシェノークとかわいがるリッカのことを脅威と思っているサーシャは、少し弱く見えましたが人間らしくも感じられました。

藤田さんはほんとああいった飄々とした闇を抱えてそうなキャラクター上手いなぁ。

のほほんと穏やかなキャラクターから、突然絶対零度の有無を言わせない声音になるのはさすがです!

愛しているよと言いながら心のそこで正反対のことも考えていそうなキャラクターを演じられる。言葉の端々に闇が垣間見えてすごく良かったなぁ。

リッカとのロシアンルーレット勝負、6連の銃を続けて5発自分に引き金を引いたのは、元々リッカが自分が死ぬように仕向けるとは思っていなかったのか、それとも自分自身の運を信じたのか‥どっちだったんだろう。

底が知れなくてゾクリとする演技がすごく好きです。 

 

▽オリーブ(藤原祐規さん)

 リッカの叔父さん。リッカサイドの傍観者的な立場かな。

CLIE御用達とも言える藤原さん、今回もすごく良かったです!

オリーブってまだ素性がよくわからないのに、何か抱えてそう…というすごく微妙な立ち位置のキャラクターなので、難しい役どころだなぁと思いました。

基本はのらくらとしていて掴みどころがなくコミカルな演技が多いけど、サーシャにロシアンルーレットへの強制参加を言い渡されたシーンなどの冷めたような表情との落差が好きでした。

緩急の付け方がすごくうまくて、オリーブは体で大きく表す動きがない分、藤原さんならではの声の演技が光ってたんじゃないかなぁと思います。

観劇2回目、肉眼で表情が視認できる場所だったのでロシアンルーレットの時の表情をじっくり観察。

もうね、すごいです。儚くて哀愁があって。でもリッカやノエルといる時は明るくて脳天気な叔父さんの顔をする。

サーシャとリッカのロシアンルーレットの時は今まで態度を崩さず来たのに、自分と過去の相棒を重ねたのか、それとも兄弟で争い合うことの不毛さを知っているのか初めて感情を荒げる。

ねぇもっと掘り下げてくれないとどんどんオリーブさんのことが好きになっていってしまう…。

声の演技はもちろん、表情の作り方やどこか気品のある所作まで最高のオリーブでした。

原作と似ているか否かは別問題として、この藤原オリーブのキャラクター作りは今作一番私の心に残っています。ほんとに素敵でした!

 

クラウド(山内圭輔さん)

サーシャの右腕、野心家のクラウド

中の人をイベントで初めて観て、この人が本当にクラウドをやるの…??と思うほどにふわふわほわほわした方でどうなるかなと思っていたのですが、さすが役者は板のうえで変わるなぁと思った人。

野心家だけど今一歩先へ行けず、少し抜けている部分があるところが山内さんの演技で際立っていたと思います。

少し嫌なやつだけど憎めないところもぴったりだなと。

あと足が長くてすらりとしているのでものっすごくスーツが似合います。

アクションシーン必見。

 

▽スネーク(桑野晃輔さん)

クラウドの腹心。わんちゃん。

すれてなくて純粋そうなところがすごく良かった!

コーザのロシアンルーレットのシーンや、リッカとクラウドのルーレット勝負で自分の命を差し出すシーンはお気に入りです。

もう少しこの二人についても掘り下げられたら良かったかなぁ…今後の展開次第でしょうか。 

 

▽ウィウィー(唐橋充さん)

アンク役の新田健太さんと合わせて今回私が一番面白いなぁと思ったキャラクター。

笑いをとるのもこの二人がメインだったような。

ビジュアルからなにから完璧にウィウィーで、今回のキャストの中でキャラクターとの合致性が一番高い人だと思います。

笑いへの持って行き方も自然だし、二人の掛け合いが殺伐とした内容の中ではホッとする一面も。

脚本としてはクリスマスのノエルを捉えるあたりが別にすり替わってしまっていたので、小物感があるのと海賊としてのネタが弱いかなぁとは感じました。

まぁ大量のルンバを出すのは厳しいのかなとはおもいますが…!

ウィウィーの過去も気になる終わり方だったので、原作が続いて続きの舞台をやるならまた唐橋さんで観たいです。

千秋楽までアンクとの関係性がどんどん構築されているのが観ていて気持ちよかった。

笑いの頻度や差し込むタイミングも本当にムリがなくて自然に笑えてとっても良かったです。

マジメな中にも少しのお遊び要素を、それをマジメなアンクがマジメに突っ込むという組み合わせがしっかりとできていたので安心して見られるお二人でした。(と唐橋さんの項目でまとめてしまってすみません新田健太さん!)

 

▽ブラックサンタ(中村龍介さん)

謎の占い師兼、傭兵兼、本当の姿は…。

原作にまだ数ページしか出てきてないのにどうすんの!?と思って観に行った初日。 

割りと前半はオリーブと一緒にストーリーテラーのような印象。

部外者的な意味合いでは、コーザファミリー側の傍観者のような感じです。

複数のキャラクターから別々の依頼を受け物語を翻弄していく人。

誰の味方でもあり、誰の味方でもない。

誰とつながっているのかが話の中で明らかになっていく上、コーザの外の人間だから誰に対しても同じ態度なので、予測のできない動きをするのが面白かったかなぁ。

アクションのできる人なのに最後の方にちょろっと戦うだけだったのが意外だった!次あるならもっとバシバシ戦ってくれそうなので期待。

ちょいちょい観ていたらちゃんと関わりのある人に対して視線を送ったりアクションを起こしてる‥かな!?

ロシアンルーレット(2回目)の時にリッカに意味深な視線を送っているのが気になります…。

ていうか誰もコーザのパーティ会場にブラックサンタが来たことに対して疑問持たないんですかね!(笑)

 

重きをおいているのがリッカとノエルの関係性、コーザファミリー内の内部抗争(に後々発展する火種?)なのかなぁ~と思うので、他キャラについてはエピソードは弱め。

今後続編でどんどん続けていく仕様なんだと思って見れば次回作が楽しみになる。

でも今回きりなのだとしたらキャラクターがもったいないなぁと思う作品だったかなと思います。

いやでも次回作あるでしょう。多分。

オリーブさんやウィウィーの過去、ブラックサンタさんの客家編もおねがいしますね!!

 

 ▼殺陣・アクション

ジャパンアクションエンタープライズ(JAE)の方たちがついているのでアクション見るだけでもほんと価値があります!!

殺陣師の六本木さんはメサイアに続きこちらも役者として出演中。

アクションって攻撃する側も大事なんですがそれ以上にやられ側、受け手がすごくうまくないと綺麗に見えないんですよね…。

JAEの方たちの華麗なやられでアクションがより一層大胆かつスピーディーになっているので、毎度この方たちの殺陣を見るのは楽しみでなりません。

正直この殺陣を見るだけでも価値はあるよ…?と色んな人に言いたい。

平野さんの珍しい殺陣と合わせてアクションチームの素晴らしい殺陣、アクションを一度御覧くださいという気持ちになります。

一歩間違えばガチで蹴りが入るのでは?ていうか入ってない?というような迫力のある殺陣は見どころだと思います^^

 

 

 ▼まとめ

今回Gロッソのみの公演ということで、縦組みの背の高いセットに奈落も使っていて最高に楽しかったです!

前回来たのがメサイア鋼ノ章の時だったのですが、その時は神戸公演との兼ね合いもありセットも低めで奈落も使わずGロッソでやる意味を少し考えてしまったので、今回Gロッソという劇場をフルに使った演出で嬉しかったです。

音楽もメサイアの楽曲を作られていたINKTのKeiさん、原作は高殿円先生で演出は西森さん。

というメサイア好きなら観て損はないラインナップなので、メサイアが好きな人もぜひ。 

 

あと演出で面白いなと思ったのがOPや暗転の時にはいるアイキャッチがアニメ風?に作っているのかはわからないのですがそのように見えたこと。

OPは大型のスクリーンに映像を投影して、それに合わせて役者が出てくる感じのつくり。

スクリーンは本編中でも多々使用されていて、リッカとノエルの血の儀式のシーンでも映像と役者をリンクさせて効果的に使われてました。

キャラがあちこちの場所に散らばっているため、場面転換の暗転が多いのですがその間を逸らすようにインフェルノロゴとSEでアイキャッチを入れているのも面白かったです。

インフェルノのアニメがやったらこんな感じなのかな、と想像できそうな感じでした。

あっあと食べ物や飲み物がフェイクじゃなくてほんとに食べたり飲んだりしてたの地味にびっくり。食べるんだ!ってなりました。

 

千秋楽まで見て。

ちょっといらなかったなぁと残念に思ってしまったのは観客側にBLだよね!?と植え付けるようなシーンと、最後のブラックサンタの客家とのアドリブシーン。

原作がややBL風味なので仕方ないかもしれませんが、三次元でやられると生々しいかなぁ…冒頭に人は匂いを最後に忘れる、という流れからラストシーンでリッカをノエルが抱きしめて「これが私の匂いです」というシーンがあります。

これ、内容的にはとても良いと思います、フラグとして。

でもなんか…生々しかった、私はなんかそこまでやんなくてもなぁと思ってしまいました。この舞台の内容にそれは必要だったんだろうか。

それからブラックサンタもといムゲンが客家に帰ってくれと部下?に言われて帰らないというシーン。

あのアドリブシーン日に日に冗長になっていっていて正直笑えず。ムゲンがどう言ったキャラなのかは知りませんがそれまで作ってきたブラックサンタというキャラクターどこへいってしまったのか…?

中の人は大好きなんですが、舞台の上の芝居で中の人の存在感をあそこまで感じさせられてしまうと…龍くんは他の舞台だと「アドリブコーナーですよ」と決まっているもの以外は基本キャラクターでアドリブする人だと思っていたのでちょっとびっくりでした。

 

相対的にみて今回は「普通」な出来かな、という印象です。複数回見て正直な所ね。

キャストがしきりに言っていましたが「稽古期間が短い」これはマネジメントの問題なんじゃないのかなぁと思いつつ…。

誰のマネジメントミスなのかはわかりませんが、あのハードなアクションで稽古期間が短く、通しや場当たりまで全員が揃うことがない稽古現場。

舞台がたくさんあるのは舞台文化が活発なんだろうし良いことだとは思う。

だけどそれとむやみに乱立させて人気キャストの取り合いで、ダブルブッキングや稽古期間が短くて中途半端な出来になるのは別問題で。っていうか怪我とかも心配だし。(ダブルブッキングは別の舞台の話だけど、舞台関連の界隈全般の話)

今回は時間がなくていつもならキャスト個々が意見をだして行くところもストレートに行った、という発言もありました。

それって結局台本通りの芝居で、キャストがやりたいことがあんまり反映されていない舞台ってことなんですよね…それってどうなんだろう、と思ってしまって。

ストーリーを形作っていくのは脚本家や演出家ですが、演じるのは演者である役者たちです。

机上で話を作る人と、実際動く人たちとでは思うことや感じること、もっとうまくできることも色々違うと思いますし、次はぜひ時間をかけてじっくりと、稽古期間もしっかりとってやっていただきたいです。それが出来ないなら、中途半端な作品の中途半端な続編はいらないかな、という1ファンの意見でした。

 

でもほんと音楽も衣装もセットも、もちろん演者さんたちやJAEのアクションチームも皆さんほんっっっっっっとうに素敵だったし素晴らしかった!

ただ私には少しだけ、合わなかったようです。残念。