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お茶漬け観劇記録

色んなお芝居やイベントに首を突っ込んだりしてます。覚えておきたいこと、忘れたくないことをとりとめもなく置いておく場所。

おぼんろ「狼少年二星屑ヲ」観劇

おぼんろさんの公演「狼少年二星屑ヲ」を八幡山ワーサルシアターにて観劇してきました。

 

基本公演情報

おぼんろ「狼少年二星屑ヲ」

 

公演期間:10/25~10/30 八幡山ワーサルシアター

脚本・演出:末原拓馬

 

cast

さひがしジュンペイ 

高橋倫平 

わかばやしめぐみ 

末原拓馬

 

あらすじ-----------------

ぼくらが25になる年の、収穫祭の晩
海のむこうから、 舟がむかえにくるのだって

「逃げだして、しあわせになろう」

――おかあさんたちもそうしたように。

むかしむかし
みんなが
いつでも泣いている、
ちいさくて、
ふしあわせな村のお話。

引用元:第6回本公演 『狼少年二星屑ヲ』 - おぼんろ公式サイト(過去公演あらすじ)

 

8月にクリサマで極上文学「Kの昇天」を観てからずっとずっと気になってた末原さん主宰のおぼんろさんの公演を念願かなって観てきました~!!

終わった後に楽しいっていうことしか考えられなくてびっくりした。

とにかくひたすらに楽しい。 一番泣けたのは最後の挨拶だったりします(個人的)。

 

 

▼おはなし

ジュンペイ、リンペイ、タクマの3人はとある村で揃って育った幼馴染のような関係。

その村は25を迎えるころの収穫祭に、船に乗り村を出て行くという習わしがあった。

船に乗るには条件があり、すべての条件を満たした者だけが海の向こうへ渡ることができるという。

とある年の夜、すべての条件を満たしたジュンペイは、リンペイとタクマに見送られて海の向こうへと旅立っていった。

それから数年、ジュンペイと同じように運命の年を向かえたタクマは、一番難しい条件「涙を一つ消す」を満たすため、村を脅かしている盗賊を捕らえることに決めていた。

そこへ行方をくらましていたリンペイがタクマの前に現れて衝撃の言葉を発する。

 

タクマは海を渡れるのか。

リンペイは何をタクマに伝えるのか。

ジュンペイは海の向こうでどうなったのか。

幾つもの嘘が連なって織りなされていく狼少年達のお話。

 

 

▼独特な劇場の使い方

何から言ったらいいのかわからないけどとにかく劇場の使い方が独特。

この公演を見る前に、ちらっと過去公演の感想とかを観たんですが「座布団が敷いてある」「あらゆるところから語り部(演者さん)が出て来る」っていうのが頻繁に出てきて。

座布団…?ってずっと謎に思っていたんですが本当に座布団が敷かれてました。

劇場に入ると、客席のど真ん中に一本の道。

その周りに座布団が敷かれていて、外周に椅子が置いてあるような形。

正直どこがメインステージなのかわからないけど、始まって思ったのはメインステージなどなくて会場の箱すべてがステージだった…ってことかなぁ。

始まる前に「どこが良い席なのか、見易い席なのかは私達にもわかりません」って言ってたのですが、きっと一人一人良席というか、観たいものを見る席が変わってくる座席形態だなと思いました。

上演中も、椅子の後ろを走り抜けたり、登ったり、駆けたり…道から落ちてお客さんのところに落っこちたり(笑)

とにかく自分が今まで観てきた演劇とは全然違う、アトラクションのような感じ。

演劇って、やっぱマナーがキッチリしてて後ろの人が見やすいようになるべく動かないで集中して観る。

って感じだけど、おぼんろさんのは語り部である演者さんたちが本当に色んなところでお芝居をするから、きょろきょろしてても大丈夫。

肩肘張らずに楽な感じで観られるのがすごく新鮮で、すごくすごく楽しかったなぁ。

 

 

▼物語に入り込みやすい作り方

良いなぁと思ったのが「目を閉じて感じる」ということ。

プロローグ→オープニング→本編→カーテンコールって感じだったんですが、最初に目を閉じて感じる、という部分があって。

人が誰しも持っている「想像力」を、視覚という一番情報量の多い感覚器官を遮断することによって研ぎ澄まさせる。

目を閉じて、末原さんの語りを聞きながら、大人になってからあまりフルに使うことのなくなってしまった想像力を呼び起こしていく…。

目を開けたら暗転していて、そこからお話がはじまっていって。

はじまったら暗くなる、というのが当たり前だったから、目を閉じて開けたら真っ暗になってるという状況になんだかドキドキして、初めての感覚に感動すら覚えました。

 

 

▼わかりやすいストーリー

私今回が初参加なので、他のお話がどんなものかはちょっとわからないのですが、今回見た狼少年ニ星屑ヲはお話もわかりやすかった。

それぞれがつく嘘と、その嘘によって引き起こされる 悲劇。

稚拙な話だ、と言われたらそれで終わりなのかもしれないけど、なんだかすごくすとんと入ってきて「あぁ、そうなんだ…」って感じるラスト。

それもお芝居の空気と世界観をしっかり冒頭で作り上げてるからこそなのかもしれないなぁ。

入り込めないお話って、割と性急で、世界観が飲み込めないまま進んでいってしまう舞台が多い気がする。

特に2.5とかに多いけど、予習していかないとわけがわかんなくなることあるから…予習なしでもしっかりと世界に浸れるのはとても素敵。

ラストシーンは思わず泣いてしまいました。

 

それから語り部の皆さんの名前がそのままキャラクターの名前になってるのも面白かった。

末原さんのお名前しか知らなかったので、この機会に全員のお名前を覚えられるの良いなぁと思いました!

 

 

▼会場全体を巻き込む演出

途中途中、お客さんに協力してもらいながら進む展開も面白かった。

細かくは書きませんが、協力、というかお客さんを使う、というか(笑)

掛け声があったり、手拍子があったり、360度すべてがステージだから会場全体で盛り上がれるのが楽しかったです。

 

 

▼まとめ

普段、私は一人でのんびり観劇するのが好きなんですが、久しぶりに「誰かと一緒に観たい!」って思った作品。

だから次は絶対誰か友達を1人、2人連れて遊びに行こうと思いました。

誘うときもどう誘ったら良いのかわからなくてとにかく「来て観て触って!」って言うのが一番なのかなって^-^

独特な世界と空間なので、多分人によっては好き嫌い分かれそうだなぁと思うので様子をみつつ少しずつ人を勧誘して行こうと思います。

お手頃な値段だから誘いやすくってありがたい!

 

あと、普段どうしても女性客がメインターゲット層のお芝居を観に行くことが多いので、まさに老若男女といった会場がとても新鮮でもありました。

小さいお子様も来ていたのがすごく印象的。

想像力は子供のほうが優れているし、より強くメッセージ性を感じ取れるのかもしれませんね。

 

最後の挨拶で末原さんは「いつかシアターコクーンで公演をしたい」って言っていて。

正直コクーンであの演劇をやるのは不可能だし、面白みも半減してしまうから多分理想的な夢ではないと思う。

だけどたくさんの人をたくさんの場所で楽しませたいっていう気持ちと熱量がすごくて、挨拶を聞きながら泣いてしまった。

夢や理想を語るばかりではどうしようもないし、きっと途方もなく無謀な夢なんだろうと思います。

でも、目標や目指す場所、目指す形がわかっていると、応援している方も一緒に目指そうっていう気持ちになれるからいいな、って感じました。

おぼんろさんにはいつか自分たちの専用の小屋を持ってそこで定期公演とかやってくれたら楽しそうだなーって思います!

でも今みたいに色んな場所へいってその先々で色んな人にみてもらうのも良いし、なんかもういっそ移動型の箱を作って欲しい(笑)

どのような形であれ、夢がいつか叶うことを願って。

また時間を見てあの世界に遊びに行きたいです。